MSL:データがあるのではなく、そこに患者さんがいる。だから、伝える内容に誠実さが必要で、責任も重い。
オンコロジーメディカルアフェアーズ統括部 メディカルサイエンスリエゾン部 固形腫瘍第二グループ
応用生命科学専攻 博士了 2016年入社
影響力の大きい医師と、サイエンスの観点から議論をする
MSL(メディカルサイエンスリエゾン)は、疾患の治療方針に対して影響力のある医師に対して、薬剤の価値を最大限に活かしていただくための情報を提供する役割を果たしています。すでに販売している薬剤と、開発中の候補化合物の両方を扱っており、私は主に肺がんを専門とする医師を担当しています。ノバルティスが扱う医薬品や開発中の候補化合物に関する最新情報を提供するとともに、臨床現場でどのように使われるべきなのか医師の意見を伺い、社内にフィードバックする役割を担っています。
提供する情報は薬剤だけでなく、疾患に関係するあらゆる話題を幅広く扱います。世界中で日々、さまざまな研究・開発が行われており、最新情報を収集・整理するのは簡単ではありません。また、提供した情報に医師が興味を示さないこともあります。それでも、サイエンスの観点から議論し、コミュニケーションを深める中で、医師の治療方針に変化が見られることがあります。自分の役割を果たすことができたかなと感じる瞬間で、MSLとしてやりがいのあるところです。
多様性のある中で、自由闊達に意見交換する社風が魅力
私は韓国の出身で、日本の大学・大学院で学びました。韓国は必ずしも大きな国ではなく、「グローバルな視野で学び活躍するために、海外の大学に行きたい!」。高校時代はそんな思いを抱いていて、同じ東アジアの国である日本を選びました。就職に際して考えたことは、人と接する中で自分の仕事の結果が見えるような職種に就きたいということと、せっかく博士課程まで修了したので、サイエンスのバックグラウンドを活かした仕事がしたいということです。ノバルティス ファーマの説明会でMSLという職種があることを知り、自分の希望にぴったりだと考えて入社を決めました。
ノバルティス ファーマの魅力は、多様性を尊重し、広い視野を持つ人がたくさん働いていることです。韓国も日本も年長者を敬う文化があり、それはそれで大切なことですが、ビジネスの場やサイエンスの議論では、年齢や経験年数は必ずしも関係ありません。ノバルティス ファーマには、年齢や経験年数はもちろん、性別や人種などで人を判断しない雰囲気があります。多様性のある中で、多くの人と自由闊達に意見を交換し、チームで協動しながら仕事をしていく。そうした文化が根付いている会社だと感じています。まだ入社年次の浅い私の話にも、皆さんきちんと耳を傾けてくださっています。
グローバルに活躍するという高校生の頃からの夢を実現したい
私が仕事をする上で心がけているのは、「データがあるのではなく、そこに患者さんがいる」ということを常に意識することです。サイエンスの議論をする時には、数値に目がいきがちですが、私たちが扱っているのは、患者さんのための治療です。じつは入社と前後するように身内の人ががんになり、亡くなってしまいました。こうした体験もあり、数値だけを語る机上の議論ではなく、患者さんのことを第一に考えた議論をしたいと思うのです。そして、伝える内容も誠実でなければならず、それだけ責任も重いと考えています。
ノバルティス ファーマでは、メディカル部門がアドバイザリーボードという会議体を主催していて、ここに専門性の高い医師を招いて、さまざまなアドバイスをいただいています。私はMSLとしての経験を積んだ後は、アドバイザリーボードを主催し、戦略を立案する側の立場に立って仕事をしてみたいと思っています。また、各国のメディカルの情報を取りまとめるグローバルの仕事にも興味があります。ノバルティス ファーマは、世界とつながっている会社なので、グローバルに活躍してみたいという私の高校生の頃からの夢を実現していくには、最適な舞台だと感じています。