臨床試験(治験)とは、科学的な疑問の答えを導き出すことによって疾患に対する最善の治療法や予防法を見出そうとする調査研究です。
新しい薬や治療法の安全性・有効性を確認
臨床試験を実施する目的は、新しい薬や治療法が人にとって安全かつ有効かどうかを判定することです。これらの調査研究は、臨床試験に参加して新しい薬や治療法を試したいと申し出て下さる患者さまのご協力によって成り立っています。
臨床試験に用いられる薬剤の一部は、未だ国際的な保健当局による承認は得られていません。また既に市販されている薬剤でも、新しい対象疾患に関して、あるいは追加情報を得る目的で試験が行われている場合もあります。
第I相~第IV相の段階に分けて実施
新薬に関わる臨床試験の多くは、連続した段階(相)を経て実施されます。段階を経ることで研究者は疑問を提起して答えを導き出すことができ、その結果、その薬剤に関して患者さまのお役に立つ確かな情報を得ることができます。臨床試験は通常次のような4つの相区分に従って実施されます。