プレスリリース
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:レオ・リー、以下「ノバルティス ファーマ」)は、3月5日、「ゾレア®」(一般名:オマリズマブ[遺伝子組換え]、以下「ゾレア」)に新しくペンタイプの容器に充填された注射液製剤「ゾレア®皮下注75mgペン」、「ゾレア®皮下注150mgペン」、「ゾレア®皮下注300mgペン」の製造販売承認を取得しました。
2019年6月のプレフィルドシリンジ製剤の発売により、凍結乾燥製剤の溶解操作が不要になりましたが、2021年8月に気管支喘息と特発性の慢性蕁麻疹において「在宅自己注射」の対象として認められた*こともあり、医療従事者、患者さん双方にとって、より簡便で安全に使用できる製剤が望まれていました。
ペン製剤は皮膚に押し付けると自動で薬液が注入されるため投与時の操作性が簡便になることに加え、注射針が露出していないため誤って注射針を刺してしまうなどの事故防止にもつながることから、患者さんと医療関係者双方が求める治療選択肢の一つとなることが期待できます。さらに、今回新たに追加となった300mgの用量は、1回投与量が300mg以上必要となる患者さんにおいて投与本数を減らすことができるため、患者さんならびに医療関係者の投与そのものの負担軽減も期待できます。
これらの新たなデバイスと用量の承認を通じて、気管支喘息、季節性アレルギー性鼻炎、および特発性の慢性蕁麻疹の患者さん、医療関係者、ならびに治療に対して更なる貢献ができるよう、尽力してまいります。
*季節性アレルギー性鼻炎は在宅自己注射の対象外
「ゾレア®」について
「ゾレア」は、ヒト化抗ヒトIgEモノクローナル抗体で、アレルギー反応に関与しているIgEに直接結合し、その作用を特異的に阻害することで、気管支喘息、特発性の慢性蕁麻疹および季節性アレルギー性鼻炎の病態の根底にあるアレルギー炎症反応を抑制します1, 2, 3。
「ゾレア」は、国内において、成人の気管支喘息治療剤として2009年1月(150 mg凍結乾燥製剤)及び2012年9月(75mg凍結乾燥製剤)に、小児の気管支喘息治療剤として2013年8月に、慢性蕁麻疹治療剤として2017年3月に、そして季節性アレルギー性鼻炎治療剤として2019年12月に、それぞれ承認を取得しています。
「ゾレア」は、ノバルティスとジェネンテック社で共同開発され、2024年2月現在、世界90ヵ国以上で気管支喘息の治療薬として、また、世界80ヵ国以上で慢性蕁麻疹の治療薬として承認されています。
ペン製剤は米国では2023年8月に、欧州では2023年11月に承認を取得しています。
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く革新的医薬品のグローバル製薬企業、ノバルティスの日本法人です。ノバルティスは、より充実した健やかな毎日のために、「医薬の未来を描く(Reimagining Medicine)」ことを追求しています。
詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.co.jp
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以上
参考文献
- Holgate S et al. Allergy 2009: 64: 1728–1736
- Kaplan AP and Greaves M (2009) Pathogenesis of chronic urticaria. Clin Exp Allergy; 39(6):777-87.
- Saavedra MC and Sur S (2011) Down regulation of the high-affinity IgE receptor associated with successful treatment of chronic idiopathic urticaria with omalizumab. Clin Mol Allergy; 9(1):2.
<参考資料>
ゾレア® 製品概要
製品名:(下線部は今回追加承認された剤形)
- 「ゾレア®皮下注75mgペン」(Xolair® for s.c. injection pen 75mg)
- 「ゾレア®皮下注150mgペン」(Xolair® for s.c. injection pen 150mg)
- 「ゾレア®皮下注300mgペン」(Xolair® for s.c. injection pen 300mg)
一般名:
オマリズマブ(遺伝子組換え)【Omalizumab(Genetical Recombination)】
効能又は効果**:
- 気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
- 季節性アレルギー性鼻炎(既存治療で効果不十分な重症又は最重症患者に限る)注)
- 特発性の慢性蕁麻疹(既存治療で効果不十分な患者に限る)
注)最適使用推進ガイドライン対象
用法及び用量**:
〈気管支喘息〉
通常、オマリズマブ(遺伝子組換え)として1回75~600mg を2又は4週間毎に皮下に注射する。1回あたりの投与量並びに投与間隔は、初回投与前血清中総IgE濃度及び体重に基づき、下記の投与量換算表により設定する。
〈季節性アレルギー性鼻炎〉
通常、成人及び12歳以上の小児にはオマリズマブ(遺伝子組換え)として1回75~600mgを2又は4週間毎に皮下に注射する。1 回あたりの投与量並びに投与間隔は、初回投与前血清中総IgE 濃度及び体重に基づき、下記の投与量換算表により設定する。
投与量換算表(1回投与量)
4週間毎投与
2週間毎投与
〈特発性の慢性蕁麻疹〉
通常、成人及び12歳以上の小児にはオマリズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間毎に皮下に注射する。
新製剤承認取得日:
2024年3月5日
製造販売:
ノバルティス ファーマ株式会社
**「効能又は効果に関連する注意」、ならびに「用法及び用量に関連する注意」の詳細については、電子化された添付文書(電子添文)をご覧下さい。
ノバルティス、 抗IgE抗体製剤「ゾレア®」の剤形追加承認を取得
~プレフィルドシリンジ製剤に次ぐ新たな治療選択肢、ペン製剤~(PDF 385KB)