Oct 31, 2025

プレスリリース

報道関係各位

 

この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が20251026日(現地時間)に発表したものを日本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については、英語が優先されます。英語版は、https://www.novartis.comをご参照ください。

LR53条に基づく臨時公告

  • 本取引により、遺伝性神経筋疾患に対する3つの後期開発プログラムを通じて、ノバルティスの中枢神経領域の事業基盤を強化
  • 科学的に裏付けられた筋指向型抗体オリゴヌクレオチド複合体(AOCs™)プラットフォームおよび該当疾患で初となるパイプラインを加えることで、ノバルティスのxRNA戦略を推進
  • 2030年までに予定する上市により、数十億ドル規模の事業機会の創出を見込む
  • ノバルティスの20242029年の売上高CAGR見通しを+5%から+6%へ引き上げ、一桁台半ばの長期成長を後押し
  • 本契約の一環として、Avidityは初期開発段階の循環器領域のプログラムを新会社(「SpinCo」)として分社化予定
  • 買収総額は現金120億米ドル。SpinCoの分社化およびその他の慣習的な取引完了条件を満たすことを条件として、取引完了は、2026年上半期を予定

 

20251026日、スイス・バーゼル発 — ノバルティスは本日、筋組織へのRNA送達を可能にする新たな治療クラスに注力する、米国サンディエゴ拠点のバイオ医薬品企業Avidity Biosciences, Inc.Nasdaq: RNA、以下「Avidity」)の買収に合意したことを発表しました。本買収は、Avidityが保有する初期開発段階にある循環器領域のプログラムの分社化後に実施されます。

Avidityは、重篤な遺伝性神経筋疾患に対する新しい治療となる、革新的なRNA治療薬「抗体オリゴヌクレオチド複合体(AOCs™)」の実用化に取り組んでいます。今回の買収により、Avidityの後期開発段階の遺伝性神経筋疾患に対するプログラムがノバルティスに加わり、ノバルティスは差別化されたRNAを標的とした送達プラットフォームへのアクセスが可能になります。これらのプログラムは、当社の中枢神経領域の事業戦略を前進させ、筋肉にダメージを与える疾患の遺伝的要因に対処する革新的な治療候補として現行パイプラインを補完します。

ノバルティスCEOのヴァサント・ナラシンハンは次のように述べています。「Avidityの先駆的なRNA治療のAOCプラットフォームと後期開発段階にある資産は、重篤な進行性神経筋疾患に対して、革新的で高い標的性を持ち、ファーストインクラスとなり得る治療薬を届けるという当社の使命をより力強く推進します。Avidityのチームは、筋組織へのRNA治療の送達システムで業界をリードする確かなプログラムを構築してきました。私たちは、これらのプログラムの開発を進め、患者さんの病気の経過を大きく変えられることを期待しています」。

本買収提案により、ノバルティスの20242029年の売上高CAGR見通しは+5%から+6%へ引き上げられ、長期的には株主還元の大幅な拡大につながる機会となります。

神経筋疾患患者さんのための革新的なRNAサイエンスとAOC治療の加速

本買収提案は、ノバルティスの長期的な中枢神経領域の戦略と一致し、アンメットニーズの高い遺伝性疾患領域において、近い将来の上市が見込まれる治療候補を加えることでパイプラインを拡充します。Avidityのプログラムは、予後不良で疾患修飾療法が存在しない希少な進行性神経筋疾患である筋強直性ジストロフィー1型(DM1)、筋機能の持続的な低下と進行性の障害を引き起こす希少な遺伝性疾患である顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)、および進行性の筋障害と平均余命の短縮を特徴とする重篤な早期発症疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)において、ファーストインクラスとなり得る後期開発段階の疾患修飾療法です。

本買収提案は、脊髄性筋萎縮症におけるノバルティスの専門性と、遺伝性神経筋疾患で培った商業化の強みを基盤に、業界をリードするパイプラインを構築していくことが期待されます。Avidityは、疾患の根底にある遺伝的要因に働きかけ、筋機能を回復し、疾患の進行を抑制し得ることで、患者さんに有意なベネフィットを提供することを目指しています。同社のAOCプラットフォームは、モノクローナル抗体の組織特異性とオリゴヌクレオチドの精密性を組み合わせ、これまで到達が困難だった筋細胞を標的化した送達を可能にします。AOCは、疾患特異的なオリゴヌクレオチドのペイロードを搭載し、基礎的な遺伝メカニズムの是正を意図して、標的型の疾患修飾療法を実現することで、患者さんの生活に大きなインパクトをもたらす潜在力を有しています。

取引詳細

両社の取締役会で全会一致による承認を得た本取引の条件に基づき、ノバルティスは新設の間接完全子会社との合併を通じて、Avidityの発行済み普通株式を全て取得します。合併契約の条項に従い、Avidityの普通株式保有者は取引完了時に1株当たり72.00米ドルの現金を受け取ります。これは20251024日の終値に対して46%のプレミアムに相当し、同社を完全希薄化ベースで約120億米ドルと評価するとともに、想定取引完了日時点で約110億米ドルの企業価値となります。

合併の取引完了前に、Avidityは完全子会社であるSpinCoへ、初期開発段階の循環器領域のプログラムおよび共同研究を移管します。移管には、Avidityの既存提携パートナーに対する優先交渉権の発動要件に該当する特定資産が含まれます。Avidityの普通株式保有者は、(1) Avidity株式10株につきSpinCo株式1株の分配、または/および (2) 特定のSpinCo資産またはSpinCo自体が第三者へ売却された場合に、取引完了前にAvidityが受領した売却代金のうち按分された現金分配を受け取ります。

ノバルティスによるAvidityの買収は、SpinCoの分社化または売却の完了、ならびに規制当局の承認取得およびAvidity株主の承認を含む慣習的な取引完了条件を満たすことを前提とします。両社は、合併が2026年上半期に完了すると見込んでいます。取引完了までは、ノバルティスとAvidityはそれぞれ独立した企業として事業を継続します。

ノバルティス投資家向け説明会

ノバルティスは、20251027日午後1時(中央欧州時間)に、本取引に関する投資家向け説明会を開催します。詳細はhttps://www.novartis.com/investors/event-calendarをご参照ください。

Avidity Biosciencesについて

Avidity Biosciences, Inc.は、重篤な疾患の治療を目的に抗体オリゴヌクレオチド複合体(AOCs™)を開発するバイオ医薬品企業で、DM1FSHDDMDなどの希少な遺伝性神経筋疾患に注力しています。Avidityの独自プラットフォームは、TfR1モノクローナル抗体(TfR1 mAb)を介して筋組織を標的化することでRNA治療薬を送達し、疾患の原因となる遺伝メカニズムを調節できるよう設計されています。Avidityは患者さんの視点を開発に取り入れ、確立されたトランスレーショナル研究とバイオマーカーの枠組みに支えられたHARBOR™FORTITUDE™EXPLORE44などの主要試験を進めています。さらに、社内創薬および外部パートナーシップを活用し、循環器領域および免疫領域のプログラムにも取り組んでいます。

ノバルティスについて

ノバルティスは、革新的医薬品の研究、開発、製造、販売を行うグローバル製薬企業です。ノバルティスは、患者さん、医療従事者、社会全体と共に病に向き合い、人びとがより充実した健やかな毎日を過ごせるため「医薬の未来を描く(Reimagining Medicine)」ことを追求しています。ノバルティスの医薬品は、世界中で約3億人の患者さんに届けられています。詳細はホームページをご覧ください。https://www.novartis.com
ノバルティスのソーシャルメディアもご覧ください。 Facebook LinkedIn X/Twitter Instagram

追加情報と入手方法

分社化および合併(以下「取引」)に関連して、ノバルティス、AvidityおよびSpinCoは、Avidityが提出する暫定版および最終版の委任状説明書(プロキシ・ステートメント)などの関連書類を米国証券取引委員会(SEC)に提出する予定です。これには、Avidityが提出する予定の暫定版および最終版の委任状説明書が含まれます。最終版の委任状説明書および委任状は、本取引に関する臨時株主総会に先立ち、Avidityの株主に送付されます。本プレスリリースは、AviditySECに提出する可能性のある委任状説明書またはその他のいかなる書類の代替となるものではありません。Avidityの株主の皆さまには、最終版の委任状説明書が入手可能となりましたら、その全文を必ず確認いただくとともに、取引に関連してノバルティスおよびAviditySECに提出する、または参照により組み込まれるその他の書類の確認もお願いいたします。これらの書類には、提案されている本取引およびその当事者に関する重要な情報が含まれます。投資家および有価証券保有者の皆さまは、SECのウェブサイト(www.sec.gov)から、委任状説明書およびノバルティスならびにAvidityに関する重要情報を含むその他の書類の写しを入手できます。さらに、ノバルティスおよびAvidityは、それぞれのウェブサイト(ノバルティス:www.novartis.com/investors/financial-data/sec-filingsAvidityinvestors.aviditybiosciences.com/sec-filings)において、SECに提出または提供した書類の写しを無償公開しています。

委任状勧誘の参加者について

本プレスリリースは、委任状の勧誘を目的とするものではありません。ノバルティス、Avidity、およびそれぞれの取締役、経営幹部ならびに特定の従業員は、本取引に関連してAvidityの株主から委任状の勧誘に参加する者とみなされる場合があります。これらの取締役および経営幹部が取引に有する特別な利害に関する情報は、前述にある最終版の委任状説明書に記載されます。有価証券保有者は、ノバルティスの取締役および経営幹部の氏名、所属および利害関係に関する情報を、2025131日にSECに提出された20241231日終了会計年度のForm 20-Fノバルティス年次報告書から入手できます。Avidityの取締役および経営幹部の氏名、所属および利害関係に関する情報は、2025429日にSECに提出されたAviditySchedule 14A(最終版委任状説明書)で確認いただけます。Avidityの取締役および経営幹部によるAvidity証券の保有状況が、Avidity2025年年次株主総会向け最終版委任状説明書に記載された金額から変更された場合、当該変更はSECに提出されたForm 3(初回の受益所有権報告書)またはForm 4(受益所有権の変更に関する届出書)に反映済み、または反映される予定です。これらの文書(入手可能となり次第)は、SECのウェブサイト(www.sec.gov)、ノバルティスのウェブサイト(https://www.novartis.com)、Avidityのウェブサイト(https://aviditybiosciences.com)から無料で入手できます。なお、上記ウェブサイトの内容は、委任状説明書に参照組み込みされるものとはみなされません。

売買の提案または勧誘ではありません

本プレスリリースは情報提供のみを目的としており、提案された取引に関連して、またはその他の目的で、いかなる法域においても、有価証券の購入、取得、応募、売却またはその他の処分に関する提案、招待、またはそれらの提案・招待の勧誘、ならびに投票または承認の勧誘を意図するものでも、構成するものでも、これらの一部を成すものでもありません。また、適用法に違反する形で、いかなる法域においても証券の売却、発行または移転が行われることはありません。

免責事項

本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了承ください。なお、詳細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。

以上

 

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