弊社は、今後継続して改革を進めていくうえで重要なポイントのひとつは、手順やルールの見直しと周知徹底に加え、企業文化・風土を変革することだと考えています。

私たちは、全社員が自らの考えや悩み、意見を率直に話すことができる企業文化・風土を作るため、2014年5月に社内横断プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、社員の中から選出されたチェンジリーダーとプロモーターが、社員とマネジメントの橋渡し、部門内の風土改善の促進などの役割を担っています。2015年6月には、より社会から信頼を得られる会社となるため、プロジェクトの第二期がスタートしました。

新たなビジョンの策定とバリュー&ビヘイビアの見直し


ノバルティスの企業文化を改善し、全社員が会社の方向性を共有するため、2014年12月、全社員の意見を元に、新たなビジョンを策定しました。また、2015年の初めに、企業価値に基づく行動指針であるバリュー&ビヘイビアの見直しも行いました。

「私たちのビジョン」

  1. 卓越した製薬会社 :革新的な治療法を継続的に提供することで、日本の患者さんの健康に貢献します。
    • 患者さんのために革新的な医薬品を開発します。
    • 品質の高い製品を提供します。
  2.  信頼されるパートナー : 患者さん、そのご家族、医療関係者、その他すべての関係者に対して、高い倫理性と誠意をもって行動します。
    • 公正で科学的な根拠に基づいた情報を提供します。
    • 日本の医療の向上に貢献し続けます。
  3. 働きがいのある会社 : 社員一人ひとりの貢献を認め、仕事に誇りと情熱が持てる企業風土を醸成します。
    • 常に患者さんとそのご家族を念頭に仕事をします。
    • 社員がその能力を十分に発揮できるようにします。

「バリュー&ビヘイビア」

私たちが行動する上で大切にしている価値は、イノベーション、クオリティ、協働、パフォーマンス、勇気、誠実です。これら6つの価値が社員や社員が所属する組織が何を大切に行動すべきかを表しています。

バリュー&ビヘイビアの見直しに加え、企業文化を変える一つの取り組みとして、営業を含む全社員について、業績と行動のバランスを取った評価体制に変更しました。

企業風土変革のための取り組み


  • 社員と経営陣との直接対話
    一連の事案の発生後、社長をはじめとする経営陣は、全国の事業所/営業所を訪れ、社員との直接対話をさらに進めています。
  • 経営陣によるタウンホールミーティング
    2014年4月から毎月、社長をはじめとする経営陣によるタウンホールミーティングを開催し、全国の事業所/営業所に同時中継しています。タウンホールではQ&Aセッションも設け、社員が直接経営陣に質問できる機会を設けています。
  • Q&Aシステムの構築
    全社員が直接、メールで経営陣に質問や提案ができるようなシステムを構築しました。経営陣は、投稿されたすべての質問に回答し、全社員がイントラネットで閲覧できるようになっています。

これらの取り組みは継続することが重要だと考えており、全社員が企業文化・風土改革の担い手となり、これらの活動を続けていきます。