1月17日以降、慢性骨髄性白血病治療薬の医師主導臨床研究であるSIGN研究に弊社医薬情報担当者(MR)が関与していたことが報道されておりますが、本件に関し、これまでに判明している点についてご報告いたします。

SIGN研究は、東京大学医学部附属病院など国内の22の医療機関が実施する医師主導臨床研究で、チロシンキナーゼ阻害剤を内服している慢性期の慢性骨髄性白血病患者さんの副作用をアンケート形式で調査を行い、潜在的な副作用症状を明らかにし、その後、積極的な副作用マネージメントやニロチニブへの切替えによって、副作用症状の改善度合いを検討するものです。

弊社は本件に関する社内調査を継続しておりますが、現在までに把握している事実関係は以下の通りです。

  1. 弊社の一部MRが、記入されたアンケート用紙等を研究参加施設の医師から受け取り、東京大学医学部附属病院内に設置された研究事務局に届けていました。研究のプロトコール上は、こうしたアンケート用紙等は各医師から直接研究事務局にFAXするよう定められており、MRが受け渡しすることは研究のプロトコールからの逸脱であるとともに、11月5日に制定した弊社の社内ルールにも違反した行為でした。
  2. 2013年2月20日から同年6月30日にかけて、これらのMRがSIGN研究を促進するための社内のインセンティブプログラムに参加したことが確認されました。このプログラムは、これらのMRが所属する営業部内の上長は了承していましたが、それ以外の上長は把握していませんでした。
  3. これまでの事実関係の調査によると、この他にも弊社社員がSIGN研究に不適切な関与を行った可能性があります。

今回判明しました不適切な行為について心よりお詫び申し上げますとともに、弊社は徹底的な事実解明に取り組んでまいります。調査結果につきましては、判明した時点で改めてご報告申し上げます。弊社では営業関係社員がいかなる臨床研究に関与することも不適切と考えており、社内ルールに対する違反行為についても、厳正な対処をしてまいります。

バルサルタンの医師主導臨床研究に続いてこのような事態をひき起こし、患者さま、ご家族、医療関係者の皆さまに多大なご迷惑をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げます。

以上


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