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私の今年の最大の収穫はあなたが元気で戻ってきたことなのよ!
50歳 女性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
その年の春、乳がんの診断を受け、手術、抗がん剤、放射線と治療を受けながら職場復帰した私は、年末の忙しさと副作用の辛さに心身ともに疲れ果て、思わず「あの時に死んでしまえば良かった」と弱音を吐いてしまいました。その時、職場の先輩がくれた一言です。実は彼女も乳がんサバイバーなのです。
親が病気になった時こそ、自分の体を大切に思いなさい
39歳 女性 《友人・知人から 患者さんのご家族へ》
背景
看病で疲れていた時、癌の経験者である知人から声をかけてもらいました。ついつい闘病中の親の事だけを考えてしまいがちですが、親が病気になった時、それは年月は流れていて「自分の体も気にかける年齢」であるということ。もちろん、自らが健康でないと床にふせた両親も看病することが出来ません。さぼりがちな健康診断やついつい後回しにしている体の不調を毎年きちんとするようになりました。
がんばらないで、でもよき人生にしようよ。
68歳 男性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
私は高年大学で学び、学生会のまとめ役で忙しくしていた。在学中に妻が胃がんとわかり、一層多忙になった。ボランティア活動で多忙な友人から「がんばらないでね」と助言をいただいた。「えっっ??」と思ったが、「やれることをあせらず」と考えた。14年前、胃の全摘をした私は体重減で苦しんだ。妻も35kgになり不自由している。ガンになって「生かされている」と感じ、毎日、時間を味わい、深みのある人生に感謝。
「びっくりするのは初めての時だけ。あとは、その時、その時の決断だけ。」
70歳 女性 《友人・知人から 患者さんのご家族へ》
背景
夫のガンを知って落ち込む私に、後に知ることになるのですが、6年もの間、数々のガン転移をくり返すご主人を支え、看取った友人の言葉です。なんてひどい言葉と思いましたが、弱気になった時、迷った時支えになった言葉です。あれから10年、おかげさまで、夫は元気な日々を過ごしています。本当に困った時、追いつめられた時、びっくりも涙も迷いもしていられなくなるのですネ。
「生きてる?」「生きてるよ!」
51歳 女性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
そして、笑ってハイタッチが外来での合言葉です。あなたとは、人生半ばの同じ年代、同じ病気、同じ病室で過ごしましたね。そして、どこか捨て鉢な?性格は2人の距離をぐっと近づけました。本音や弱気とは無縁のつもりだった人生(後半)の贈り物だと思っています。ありがとう。お互いのデータの上がり下がり1つ1つが、自分の喜びで痛みです。一日でも長い命を願っています。お互いのために、強く、しぶとく、生きましょう。
がんになる前より、今の方がずっと幸せそうにしているよ!これからは、いつも笑顔で!楽しい時間を!
39歳 女性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
海外で生活している親友が私に言ってくれた言葉です。不妊治療、ガンの告知、離婚を経て、途方に暮れていた私を旅行に連れ出してくれました。親友と過ごす楽しいひとときの中で、「今、こうして生きていること。」を実感し、心の底から「感謝」の気持ちが湧いてきました。これからは、「今」を大切に「楽しく」生きていきたいと決意した瞬間でした。Tくん、心からありがとう!
「がんは弱虫細胞」なんですよ
63歳 男性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
08年1月、私は外科医の先生から説明を受けました。「進行性の直腸がんです」「場所と大きさから、摘出手術になります」「人工肛門になる可能性があります」「排尿や排便に障害が出ることが予想されます」「性機能障害になる確率が高いです」 などなど次々と放たれる厳しい言葉に、人生が終わったと思いました。友人の一人が私に言いました。「がん細胞って弱虫細胞やねんで!」その時何故か救われた気持ちになりました。
今まで苦しかった分上にあがっていくだけだよ
42歳 男性 《友人・知人から 患者さんのご家族へ》
背景
就活で何ヶ所も落とされ、やっと仕事が決まった後、交通事故により1年ぐらい苦しんで隠れてバイトしていたことをえらいと言われたことです。
明けない夜はないのよ
71歳 女性 《友人・知人から 患者さんのご家族へ》
背景
主人ががんと宣告され、誰にも相談できずひとり苦しんでいた時でした。偶然、訪ねてきた友人にも私の憔悴しきった様子が伝わったのでしょう。そんな私にかけてくれた一言でした。この苦しみは永遠に続くものではないと気づき、主人の回復だけを信じ医食同源に取り組みました。あれから21年、今また、新たながんを克服しようとしている主人に、今度は私から贈ります。「明けない夜はないのよ」
ウジウジよりウキウキ!
39歳 女性 《友人・知人から 患者さんご本人へ》
背景
乳がんの手術、抗がん剤、放射線治療が終わり、無治療になった。ホッとするかと思いきや、全ての治療を終えてしまったことにより「このまま何もしない状態が続いていいの?」と逆に不安になってしまった。挙句の果てには、検査を受けても「本当に異常なし?」と疑ってしまう始末。ウジウジする日々が続いた。そんな時、同病の仲間からかけてもらった言葉がこれだ。治療が終わって不安なのは誰もが感じること。でも同じ前に進むなら、ウジウジよりウキウキな方がいい。その言葉を聞いたとたん、気持ちがスッキリした。まさしく心に響いた一言だった。